季節を問わず年間を通して愛されてきた日本料理の天ぷら。四季折々の旬な野菜を使って卵と小麦粉だけで作れる簡単さから、各家庭の食卓に上ることも多いのではないでしょうか?
しかし、一口に天ぷらといっても、具材の選び方や切り方、揚げ方は意外と難しいものです。
そこで今回は、そんな天ぷらの野菜の切り方や選び方について順を追って分かりやすく解説していきます。
まずは、天ぷらの具材選びから
天ぷらは具材選びが重要ですが、今回準備した具材はこちら。
- かぼちゃ
- しいたけ
- アスパラ
- なす
- パプリカ
となります。今回は夏野菜を中心に活用します。
天ぷら具材を選ぶときの大切なポイントは、水分を多く含む野菜は使用しないこと。
主に天ぷらに向かない具材の例としては、以下のものがあります。
天ぷらに向かない具材
- 大根
- きゅうり
- トマト
- かぶ
これらは水分量がほかの具材より、圧倒的に多く天ぷらには向かないといえるでしょう。
たしかに、あまり天ぷらで見たことないよね。
実践!天ぷら具材の切り方と選び方
それでは早速、天ぷら具材の切り方と上手な選び方をみていきましょう。
かぼちゃ
かぼちゃの旬は例年6月から収穫が始まり、7月から8月に最盛期を迎えます。
選び方としては、果肉の色が色鮮やかなオレンジ色で、肉厚なものが美味しいかぼちゃといえます。
切り方としては種をとり、7ミリ幅にスライスします。ある程度厚みがあったほうが、食感も楽しめるのでおすすめです。
また、あらかじめレンジで600Wで2分ほど加熱すると、スッと簡単にカットすることができます。
しいたけ
しいたけの旬は秋ですが、基本的に年間を通してスーパーに並びます。
しいたけは、肉厚で軸が太くて、短いものがおすすめです。カサがあまり開いておらず、カサの裏側が純白のものを選びましょう。
調理前に、カサの裏側を上にして1時間ほど日光に当てると、ビタミンDと旨味が増します。
しいたけは、熱が入ると縮むため、やや大きめのV字型に切り込みを入れるのがポイントです。
切り方としては、軸を落とし、写真のように紅葉の形に飾り切りをします。
少しコツがいりますが、包丁を寝かせて左右から斜めに入れると、簡単に紅葉の形を作ることができます。
ちなみに、軸をすべて切り落としても構いませんが、シャキシャキしていておいしいので、残すことをおすすめします。
アスパラ
アスパラは春先から芽が出始め、秋まで収穫が行われています。
選び方としては太くて柔らかいものが良質とされているので、スーパーでアスパラを選ぶときの参考にしてください。
切り方は細かく食べやすい大きさに切るのが一般的ですが、一本そのままや、半分に切る方法も料亭などで活用されています。
また、切り口を斜めにするだけでも見栄えが良くなりますよ。
なす
なすの旬は夏と秋の2回あると言われており、これらが最もスーパーで見かける機会も多いのではないでしょうか?
選び方としては、ヘタの切り口が新しく、ガクの部分のとげが鋭いものが新鮮といえます。
切り方としてはヘタのとげ部分を切り落とし、縦にまっすぐ切り込みを入れましょう。
コツはヘタの下ギリギリから切ることと、できるだけ細かい間隔でたくさん切り込みを入れてください。目安としては2ミリ前後で、こうすることで綺麗な末広の形に仕上がります。
なすは天ぷらの具材の中でも最も手の込んだ切り方といえますが、慣れると簡単に切れますよ。
パプリカ
パプリカの旬はピーマンと同じく、露地栽培の収穫時期は6月~9月が夏季が最も旬といえます。
選び方としては、全体的ハリとツヤがあるものが新鮮とされています。また、ヘタの切り口が鮮やかな緑色のものを選びましょう。
切り方としては、輪切りにすると見栄えが良いですし、縦にスライスしても食べやすいのでお好みでカットしてください。
小麦粉と卵での衣の作り方
それでは、具材が揃ったら衣をつけて揚げていきましょう。
ここでの注意点は、衣をつける前に具材の水分はしっかり拭きとること。キッチンペーパーなどで水気を吸い取りましょう。
今回は卵と小麦粉を使用しました。自信がない方は市販のてんぷら粉を使うと、手間いらずで簡単にカラッと上がるので時短にもなります。
ちなみに衣のおすすめの分量はこちらです。
- 小麦粉 100g
- 卵 1個
- 水 150ml
ここではダマにならないようサックリ混ぜ合わせてください。
この場合、作ってから時間が経つと、カラッと揚がりにくくなってしまいますので、揚げる直前に作ることをおすすめします。
カラッとサクッと上手な揚げ方
それではいよいよ、天ぷらの具材を揚げていきましょう。カラッとサクッと揚げるにはいくつかコツがありますので紹介していきます。
具材を少量ずつ揚げていく
初めから沢山の具材を入れてしまうと、油の温度が下がり、できあがりがシナッとしてしまうので、薄く小さめのものから少しずつ揚げましょう。
めんどうだけど、少しずつ揚げていこう!
サクッと揚げるにはマヨネーズ
卵のかわりにマヨネーズを使用することにより、水分を抑えることができるため、油の温度が上昇しやすくなりサクッと仕上がります。
マヨネーズでサクッと揚げられるのは嬉しいね!
小麦粉の代わりにベーキングパウダーを使用する
小麦粉の代わりにベーキングパウダーを使用することで、サクサクふわふわの天ぷらが仕上がります。
市販のてんぷら粉にもベーキングパウダーが入っているので、手作りの場合にも活用するとよいでしょう。
ここでの油の温度は中温とされている170℃~180℃に設定しましょう。
具材や切り方によって温度は変化しますが、中温に設定することで具材にまで程よく火が通り、早く揚がるのでおすすめです。
今度、ベーキングパウダーを使ってみよう♪
おわりに
一口に天ぷらと言っても具材の選び方や、切り方、揚げ方次第で食材の風味や食感が変化します。ひと手間をかけるだけで料亭のような、本格的な天ぷらを味わうことができますよ。
天ぷらの醍醐味はなんといっても、四季折々の旬な食材を楽しめることや、好きな具材を味わえることですよね。
今回紹介した具材選びや切り方、コツを実践すれば誰でも簡単に、カラッとサクッとおいしい天ぷらを作ることができます。
あなたも美味しい天ぷらづくりにチャレンジしてみてはいかがですか?