無水鍋は、その名の通り無水料理ができる鍋のことをいいます。
無水鍋なら、素材の旨みも栄養も逃さず調理することが可能です。
ポトフやカレー、シチューなど、何でも作れちゃいますよ!
いつも使っているお鍋よりも火が通るのが早いのも魅力。ガス台から下しても、余熱で具材にしっかりと火が通ります。
時間も光熱費も節約もできるので、かなり重宝しますよ。同じレシピでも時短になります。
そんな優秀な無水鍋ですが、焦げやすいという声も多いです。
そこでこの記事では、無水鍋調理で焦げてしまう原因や対処法についてまとめました。
無水鍋は焦げやすい?
万能調理器としても重宝されている「無水鍋」。
無水鍋という名前なので、水を入れなくても調理できると考えてしまいますよね。
あながち間違えではないのですが、水分が少ない素材を強火で調理すると、鍋の底が焦げ付いてしまいます。
そのため、乾燥している素材の場合は少量の水を入れる必要があるのです。
鍋に入れる食材によって水が必要かどうかが決まりますので、最初はレシピなどで容量を見てから作り始めたほうがよさそうです。
料理が焦げてしまう原因
無水鍋を使用して焦げてしまったという声が多いのですが、何が原因なのでしょうか。
焦げてしまう要因として多いのは、調理前の予熱不足か、調理中の火力が強すぎるためです。
無水鍋で焼いたり炒めたりするときは、中火で十分に予熱をすることが大切。そのあと、弱火にして油をひき、材料を入れて調理をします。
それでも焦げるときは、さらに火力を落としましょう。
素材の油分を活かして焼く無油調理の場合は、油は必要ありません。
無水鍋は慣れないと焦げ付きやすい
無水鍋を使用するときはよく加熱をして温めてから食材を入れないと、素材と無水鍋がくっついて焦げ付いてしまいます。
無水鍋が焦げないポイントをさらに詳しく見ていきましょう。
①火加減は弱火が基本
無水鍋は火加減がとっても重要。
煮立つまでは中火、沸騰したら弱火が基本です。
強火は急いでたくさんのお湯を沸かす以外は使うことはありません。
水分のあるものは無水でも調理が可能。
水分のある野菜を入れて、お肉を足し、ゆっくり弱火で加熱することで焦げを防ぐことができます。
火力は弱火が鉄則です。
②水分が出ない食材は水が必要!
肉だけを野菜の要領で煮込んでしまうと焦げてしまいます。肉からは水分がほとんど出ないからです。
にんじんやジャガイモ、タマネギなどと一緒に入れれば、水分が出るので焦げにくくなりますよ。
水分の少ないものを調理する場合は、その大きさに応じて水分を入れましょう。
水分が多い食材はこちらのサイトで確認できます。
③水玉テストで火加減を確認
予熱がきちんとできているかは「水玉テスト」をすれば簡単にわかります。
「水玉テスト」のやり方は簡単で、無水鍋に水滴を入れて、コロコロ玉のように転がるかチェックするだけ。
水滴が転がれば食材を入れるタイミングです。
焦げ付くことなく素材を焼いたり茹でたりできますよ。
⑤クッキングペーパーも活用
肉などを調理するときは、入れてすぐにひっくり返そうとすると、身がくずれてしまったり、こびりついたりして、焦げやすくなります。
その場合は、身が縮まりかけて肉の油が出始めたときに返すと、はがれやすくなります。
それでも焦げつきが心配でしたら、クッキングペーパー(オーブンシート)を活用しましょう。
ギョーザや焼き魚などは焦げ付きやすいので、クッキングペーパーを使用すると、失敗が少なくなります。
⑥鍋に最初に入れる具材がポイント
無水鍋に入れる具材の順番で焦げにくくすることができます。
最初に入れる鍋の底に敷く野菜がとっても重要です。
焦がさないようにするためには、水分の出やすい野菜を底に敷きましょう。
トマトやキャベツ、白菜、たまねぎ、葉物野菜などです。
鍋の底に水分の層を作ることで、焦げから守ることができます。
トマトのホール缶を使ったハヤシライスやミネストローネあたりは焦げにくいので、最初の無水調理としてもおすすめです。
無水鍋だとご飯が焦げてしまう…
無水鍋はご飯を炊くこともできます。
ただ焦がしやすいのが悩みどころなんですよね。
ご飯をおいしく炊き上げるための火加減はほかの調理法と一緒です。
沸騰するまでは中火にして、その後は弱火で炊き上げましょう。
熱が全体に均一に回るようにするために、最初は中火にします。
火加減が強すぎたり、加熱時間が長すぎたりすると焦げてしまうので注意しでください。
ご飯に芯が残ってしまった場合
無水鍋を使ってご飯を炊くと芯が残って固くなってしまうことがあります。
その理由として、4つのことが挙げられます。
- 水加減が少ない
- お米が古い
- フタがしっかりしまっていない
- 浸水時間が短い
といったことが考えられます。
「こんな状態じゃ食べられない」と思うかもしれませんが、対処法があります。
芯が残ってしまった場合は、鍋底まで菜箸などで数ヶ所穴を開けてから、酒大さじ1をご飯全体にまんべんなく振りかけましょう。
フタをしっかり閉めて10~15分ほど蒸らせば、ふっくらご飯に仕上がりますよ。
鍋が焦げたときの対処方法
鍋が焦げてしまったときは、そのままにせずしっかりと焦げを落としましょう。
ステンレス鍋は、たとえキズが入っても焦げなどを完全に落とした方が長持ちします。
丈夫で耐久性に優れているステンレスは、しっかり磨いても大丈夫なんですよ。
でもできればあまりゴシゴシ擦りたくないですよね。
そのような方は、ぜひ次に紹介するやり方をやってみてください。
無水鍋の焦げを取る方法
もし鍋を焦がしてしまった場合はどのように対処すればよいのでしょうか。
まず、焦げついた鍋に水を入れてお湯を沸かします。
焦げが柔らかくなったら、クレンザーをつけたスポンジやナイロンたわしなどで磨いてください。
お湯に酢を少々混ぜるとより効果的に焦げを落とせますよ。
焦げが取れることで有名な重層は、アルミ鍋だと真っ黒になるため使用しないほうがよいでしょう。
天日干しで焦げがポロポロ取れる!
鍋にこびりついた焦げを取るには天日干しがおすすめです。
やり方は簡単!焦げついた内側の底が日光に当たるようにして置くだけです。
夜もそのままで、雨が降った日には軒下へ移動するだけでOK。天気や状態によっても変わりますが、1日から1週間くらいが目安です。
天日干しをしたら、割り箸で焦げの表面を削るようにこすってみます。
完全に乾燥していれば、カサブタのようにポロポロ取れますよ。
まとめ
無水鍋は焦げやすいと聞くと「使いこなせるか不安」と感じるかもしれません。
ただ、最低限のルールを守っていればそんなに心配することはないですよ!
- 水分が少ない素材の場合は、少量の水を加える
- 調理前にしっかり予熱を行う
- 中火から弱火が基本
これだけは、おさえておきましょう。
使いこなせるようになればかなり万能な調理器具なので、ぜひ無水鍋を活用してみてくださいね。