第7話です。今回は相沢の妻エリーゼが娘のアメリを引き取りたいとパリから日本にやってきます。
相沢は尾花と3つ星をとりたいと本当に思えるようになってきました。尾花との関係も修復され、頼られる存在です。3つ星をとるには本気で料理に向き合い、時間も必要。
相沢の母が今まではフォローしてきましたが、アメリとの時間が少なくなっていました。必死に料理と向き合うことによって大切なアメリが寂しい思いをしているのか・・・
父と娘、母と娘、家族が壁にぶつかります。
そして、前回から引き続き、TOPレストラン50の結果はどうなるのか。「gaku」グランメゾン東京はTOP50に入ることができるのか。
ずっと探していた妻エリーゼがやってきた!
相沢にはエリーゼというフランス人の妻がいた。その間に生まれたのがアメリ。
エリーゼはエスコフィユが無くなったと同時に姿を消した。もちろん家には帰って来ない。仕事先も、実家にもいない。
ずっと相沢は探し続けたが、結局見つからず残されたアメリと日本に帰国した。
アメリをとり戻す
エリーゼは突然、グランメゾン東京にやってきた。
「アメリを引き取りに来た。自分には新しいパートナーがいて、実業家で時間も経済的にも余裕があり誠実なひと。アメリと一緒に暮らしても良いと言っている」
相沢とエリーゼとアメリ
相沢はエスコフィユにいるとき、家庭よりも料理に没頭していた。
家族の時間は少なく、アメリ、そしてエリーゼにも寂しい思いさせていた。
「3つ星をとったらエスコフィユを辞める」と言っていたが結局エスコフィユは二つ星に終わり、店さえ無くなってしまった。
娘を置き去りにした妻エリーゼ。しかし「それまでずっと身勝手に生きてきたのはどっち?」
と言われてしまうと返す言葉がない相沢。
今の相沢とアメリ
グランメゾン東京では倫子の心づかいから相沢を定時で帰し、アメリの幼稚園の送り迎えは必ず行くことを約束した。相沢はアメリをとても大切に育ててきた愛情いっぱいのパパだ。
しかし、今はTOP50やミシュランの星をとるために仕事が忙しい。なかなかアメリとの時間を作れていなかった。
そこに、エリーゼがやって来た。
俺たちの三ツ星
相沢のことを「三つ星なんて絶対に叶わない夢を追っている馬鹿な料理人」
とエリーゼは言った。
「ふざけるなよ!!」
相沢よりも大きな声で尾花は言った。
「グランメゾン東京はエスコフィユを超える」
と尾花は言い切った。
すかさずエリーゼは「京野さん、TOP50一週間後だったわよね」
「グランメゾン東京はエスコフィユを超える」
「エスコフィユは最高10位なら、今度のTOP50で10位をこえてみせてよ。10位以下ならアメリをフランスに連れて帰る」と、むちゃくちゃなことを言い出す。
「ああ、わかったよ」と尾花が言ってしまった。
「ただし、10位をこえたら相沢のこと認めろよ」
「懸命になって三つ星狙ってる料理人が馬鹿じゃないって認めろよ!!」と尾花は力強く言った。エリーゼは「いいわ」と答えた。
しかし、倫子はTOPレストラン50の10位以上には弱気だ。
グランメゾン東京はまだ1年も経っていないレストラン。
日本のレストランはTOP20にも入ったことがない。
倫子の家へご招待
倫子はエリーゼが行く場所がないことを察し、「2階に1部屋余っているので使ってください」とエリーゼをもてなす。
「尾花もこの家に住んでいるの?」とエリーゼは驚く。
当然だ、二人はまだ恋人ですらないのだから。「毎回この説明」と頭を抱える倫子。
倫子に尾花と京野、エリーゼはワインを飲みながら昔ばなしをする。
尾花は女に手が早い。でも、料理に熱中するすぐ彼女をないがしろにする。
エリーゼの友達にも手を出した。エリーゼは怒ってエスコフィユに怒鳴りこんだ。
「尾花はさ、料理以外のことにはすぐに飽きちゃうからさ」
となだめたのが相沢だった。尾花が愛のキューピット!!と言うと、「尾花、改めてクズだねぇ」と倫子は言った。
「そのクズが作る朝食をおいしい、おいしいと食べているのはどなた?」
「その胃袋つかんでくる感じがムカつくんだよ~」
と倫子。息はぴったり?
相沢とエリーゼの生活
倫子は「でもさー相沢さん優しいし紳士的だし、結婚して幸せだったんじゃない?」
と聞いた。「最初はね、毎晩おいしいワインとおつまみ作ってくれて夜遅くまでバカ話したり・・・。
「尾花だって私たちが新婚の頃、お店で私の誕生日祝いやってくれたじゃない?」
「お前が提案したろ」と京野が言った。
エスコフィユは家族ぐるみのつきあいなんだと、知る倫子。
「でも、3つ星を目指すようになったらみんな辛そうだった。私はミシュランを恨んでる。三つ星の為にみんな色んなものを犠牲にしている」とエリーゼは心をうち明けた。
国境を越えた女の勘?
尾花はまだ倫子の家に住んでいる。顔を合わすたびに早く出て行けという京野。
「ぬか漬け食べる?」の一言にいら立ちを隠せない。それを見ていたエリーゼは「女の勘」
と言っているが・・・当たっていそう。
倫子の家族ぐるみの提案
「相沢さん、しばらくお休みをとってください。エリーゼさんとじっくり話し合った方が良いです」と倫子は言うが、尾花ががっつり止める。
「相沢さんが抜けても今ならなんとかなります」「ならない」と尾花。
倫子は自分が相沢の分をカバーするという。
メニューは固定しているが仕入れは毎日変わりメニューの調整の対応が必要だ。
相沢は必要。そして、新メニューを作る?!
尾花は深夜に電話をしていた。相手はジビエ料理で出会い、仕入れをしてくれている峰岸。
きのこをたくさん仕入れてくれた。エリーゼのためだけの新料理だ。
成長した芹田
芹田はやっと食材を触らせてもらえるようになってご機嫌だ。後輩もできたことがほんとうに嬉しいらしい。芹田は江藤(手塚とおる)に会いに「gaku」に行った。
お金はすべて返した。「俺はグランメゾン東京で修業します」と言い放った。
「gaku」で丹後と祥平に会う。気になった丹後は「江藤に頼まれてくだらない余計なことしてるんじゃないだろうな」と言う。芹田は「もう、そんなダサいことはやめました。なにしろ俺は伝説のレストラン「グランメゾン東京」の立ち上げメンバーですから」
笑い飛ばした丹後は「うちの厨房見てけよ、うちだけスパイみたいなことしてたなんて不公平だろ。しっかり盗んで帰れ」本来なら他店に見せることのない厨房を丹後は見せてくれた。
発酵のための機械。温度湿度の徹底管理している。木の実の種、フルーツを乾燥、塩漬け、熟成、燻製あらゆる処理をして保管している。「料理っていうか実験みたいっすね」
「素材の味を活かしたシンプルなお前の店とは違う。うちは素材の味をもう一段も二段も上にもっていくためにとことん人の手を加える。料理人の知識と知恵を総動員して辿り着いた複雑な味わい、それが「gaku」の料理だ」
「やっぱ料理人っていいっすね」
でも、そんな綺麗な物じゃない。とここまで懐をみせる丹後は言った。
俺たちはお前の店をぶっ潰すつもりだ。
グランメゾン東京は10位を、「gaku」はTOP20を目指している。
「まずは、日本一の称号をとるつもりだと尾花に伝えておけ」と丹後は爽やかに言った。
アメリに悲しい想いはさせたくない
エリーゼはアメリと会ってしまった。しかし、アメリの目の前で強引に連れて帰ることはできない。エリーゼは親権を裁判で争うという。料理ばかりしている相沢には無理だと言う。
そんな中、アメリが熱を出した。相沢はエリーゼを家にあげない。そこで、尾花と相沢の家に向かう。エリーゼは、倫子に頼みがあると言う。
アメリの大好物
尾花はアメリの大好物のフランボワーズのゼリーを作った。
しかしアメリは首をふる。倫子はエリーゼが作ったデザート、フランスのママが作る定番の回復食「リオレ」というライスプリンを持ってきた。やはり、ママの味には勝てない。
いつもアメリが熱を出すとママがリオレを作ってくれていた。
アメリは「尾花くん」と呼んで、内緒話をした。
倫子は、「アメリの体調がかいふくしたら、レストランにみんなで食べにきて」と言った。
家族ぐるみのお付き合い。
お姫様のためのスペシャルランチ
グランメゾン東京にアメリとエリーゼ、そして相沢の母と相沢が特別ランチにやってきた。
グランメゾン東京では審査は関係なくどんなお客様にも最高の料理と最高のサービスを提供する店だ。オーダー本日のスペシャルランチ3名様とお子様1名様。
一品目だけお姫様は一口大のハートのオムライス。
茄子のプレッセは「チョコのアイディアはパパなんだよ?」とはにかみながら言ってくれた。
どうやら楽しんでもらえたようだ。だがエリーゼの顔には少し雲がかかっている。
エリーゼへのためのスペシャリティ
相沢と尾花がエリーゼの為に作った「ガレットシャンピニオン」
笑顔が・・・消えていく。
「どの料理も美味しい。それが嫌なの!!」
これだけで美味しい料理を作るのにどれだけ苦労したのか。どれだけ寝る間をおしんで努力したのか。結局アメリとの時間を削っている。
「何でそこまでするのよ!そんな人にやっぱりアメリは任せられない。」それがエリーゼの答えだった。
最後の一品
尾花が最後の一品を持ってきたが、エリーゼは拒否する。
「なにこれ?」そこにあったのは・・・
フランボワーズのゼリー
「アメリっていう料理人がエリーゼさんだけの為に作りました」
ゼリーの上にはアメリが頑張ってかいたと思われるMamanという文字があった。
アメリが自分からどうやって作るのか教えて欲しいって言ってきた。
「ママに帰ってきてほしいからプレゼントしたいって」
アメリの願い
アメリはほんとうに気持ちを込めてていねいに作っていた。
エリーゼは、涙を流し笑顔になった。
いつの間にこんなことが出来るようになったのだろう、と。
相沢はアメリとの時間を作るために家で料理をするようにしていた。
アメリも大きくなり一緒に料理をするようになった。
あの頃も少しはそうしてくれていたら良かったのに・・・
相沢は突然、「ねぇ、アメリをパリに連れてってよ」と言い出した。
気を振り絞ってでてきた言葉だった。
「もっと料理がしたいんだ。アメリがいない方が僕も料理にうちこめて助かる」
新しいパートナーとの幸せを心から祈っています。精一杯の作り笑顔だった。相沢らしい。
しかし、パートナーがいることは嘘だった。エリーゼの精一杯の強がりだったのだ。
エリーゼはパリに帰り、一人でアメリを育てることになる。
相沢は、グランメゾン東京で三つ星をとったらパリでいっしょに・・・
もう、遅かった。やり直すことはできない。
「グランメゾン東京はエスコフィユを超えられる。僕は信じてる」
運命のTOP50
グランメゾン東京は10位を超えると尾花は言った。
エスコフィユの10位を超えたらエリーゼにやり直して欲しいと望む相沢。
「gaku」の目指すTOP20の発表が始まる。
しかし、どちらの店も呼ばれない。
TOP10になった。
なんとグランメゾン東京は10位になった!!
信じられず、声をあげ喜ぶ倫子。尾花に抱きついた。
でも、尾花は相沢にホントごめんな。
相沢は下を向く。
まだ、発表が続くTOP10・・・・
8位になんと「gaku」が選ばれた。
すごい拍手と喝采
スタンディングオベーション。
尾花は会場を後にした。
「くそーーーーー!!」
悔しさを吐き出した。
三つ星を約束する
アメリとエリーゼが日本を出発する日が来た。
エリーゼは尾花に昔は自分も本当に三つ星がとれるのを信じていたこと。
エスコフィユが三ツ星を狙いだし、相沢が追い込まれていくのを見ていて辛かったこと。
エスコフィユが無くなって何もかも嫌になってしまったこと。
今までの苦労は何だったんだろうと思ったこと。
そして今度こそ三つ星をとって欲しいと思っている。
相沢に三つ星をとらせてあげたい。
グランメゾン東京の料理はエスコフィユより美味しかった。
エリーゼは、わたしが保証すると。
尾花は三ツ星を約束する、と言った。
アメリがバスから戻ってきて、相沢に「ママが待ってるって」と伝えた。
相沢はぎゅっとアメリを抱きしめた。
3人での祝杯
倫子の家で、倫子と尾花と京野でワインを飲みながら祝杯をしていた。
飲み過ぎている倫子。
倫子もどうしようもない料理人と散々つきあってきたらしい!
「女にだらしなくていい加減な男ばっかり。そういう男に惹かれるようになってるのかなー」
母親も愛人に一生ささげてきた。尾花は知っていたが京野はまだ聞いていなかった。
倫子の母親が大切に作ってきたぬか床を勝手に使って勝手に手入れしている尾花。
また、2人は料理の話題で盛り上がる。
京野はワインをごくごく飲み、遂に!!
尾花と倫子が毎日料理を2人で作り、積み重ねていく時間が嫌だと言う。
「倫子さんが好きなんです」と京野が告白した。
まとめ
相沢は本当に紳士で優しさにあふれていて料理にも真剣に取り組む人でした。
その分アメリとエリーゼの時間を削ってしまい、心の余裕をなくしていたのですね。
尾花と一緒に作ったフランボワーズのゼリーも素敵。
尾花の悔しさが伝わる場面もありました。
そして驚いたのが、京野から倫子への告白。
肝心の尾花は倫子へどの様な気持ちをいだいているのでしょうか。
そして、倫子はどんな気持ちなのか。そんな中、尾花は姿を消します。
まさか自分の料理に自信をなくした?
続きが気になります。