料理のレシピを見ていると「きゅうりの塩もみ」という言葉を目にすることも多いと思います。そもそも、なぜきゅうりの塩もみが必要なのでしょうか?
さらに、きゅうりの塩もみをしたあとは、水で洗ったほうがよいという話しも聞いたことがあるかもしれません。
情報がたくさん出回っているので、何が正しいのか判断に苦しみますね。
そこで今回は、きゅうりの塩もみについて徹底解析!
なぜきゅうりの塩もみが必要なのか、きゅうりの塩もみのあと洗う理由についてまとめました。
正しいきゅうりの塩もみの方法についても、ご紹介します。
きゅうりの下ごしらえ「塩もみ」をする理由
色々なレシピを見ていると、きゅうりを料理に使う前に塩もみをして下ごしらえする、という工程が含まれることがあります。
この工程がちょっと面倒だなと感じている方も結構多いんですよね。
そもそも、なぜきゅうりは塩もみをしなくてはいけないのでしょうか?
きゅうりの成分のおよそ95%は水分です。
みずみすしさは大切ですが、この水分が時には料理の味を損ねてしまうことあります。
そのため、きゅうりの塩もみはとても大切な下ごしらえなのです。
塩もみの役割
塩もみの役割としては、浸透圧を利用してきゅうりの余計な水分を取り除くことです。
それによって、調味料の味をなじみやすくしたり、しんなりして歯ざわりをよくしたりという効果が挙げられます。
また塩を振りかけて板ずりをすることによってボツボツした表面をなめらかにして、舌触りをよくする下処理の方法もあります。
板ずりで表面の細胞を壊すことで、味の染み込みがよくなるのです。
きゅうりの塩もみをしないとどうなる?
塩もみの段階を踏まないと、一体どうなるでしょうか。
きゅうりを和え物などに使った場合を例にあげてみました。
塩もみしなかった場合
- きゅうりの水分が出てべちゃっとなる
- 調味料の味になじまない
このように、きゅうりから余計な水分が出てしまい、味の質が下がってしまう原因になるのです。
サラダを作り置きする場合など、時間を置いてから食べることもありますね。
作った直後よりもきゅうりの水分が出てしまいベチャベチャした仕上がりになっている……などといった状況も、塩もみの下処理をすることで防ぐことができます。
きゅうりの見映えをよくする効果も!
さらにプロの料理人は、もうひと工夫しています。
それは、塩もみする前にさっと茹でることです。下処理することで、きゅうりの食感がよくなり、より色鮮やかになります。
茹でるとよりポリポリッした弾力のある食感になるんです。美しい色合いになるので、きゅうりが映える効果もあるとのこと。
さらに熱湯にさっと通すことで、雑菌を取り除く役割もあります。
きゅうりを塩もみしたあとに洗う理由
きゅうりを塩もみしたあとは、洗ったほうがいろいろなメリットがあります。
塩もみをしたあとに水洗いする、というと、「塩もみすると塩辛くなるから、その余分な塩を洗い落とす必要があるのか?」ということが最初に思い浮かびますね。
しかし、塩もみのあとに水で洗い流す理由はそれだけではありません。
実際には塩を洗い落とすというよりは、塩もみすることによって出てきたきゅうりの水分の中に含まれる独特の「青臭さ」「にがみ」を洗い落とす作業になるんですね。
塩もみしたあとにきゅうりから出てくる水分をそのままにして料理に使うと、どうしてもその料理にその青臭さやにがみが移ってしまいます。
そのため、塩もみしたあとに塩とともに洗い流したほうが、その雑味を消すことができますし、ただ塩もみしてそのまま使うよりも、料理の味になじみやすくなるんです。
当然ながら、水っぽさが残ってしまうと料理がベチャベチャしてしまう原因になるので、水切りはしっかり行いましょう。
正しいきゅうりの塩もみの方法
ここまできゅうりの塩もみの必要性についてお伝えしてきましたが、どのように塩もみするのが正解なのでしょうか?
手順をご紹介していきますね。
塩もみのやり方
- きゅうりに塩をまぶし、まな板の上でゴロゴロ転がす(板ずり)4〜5回が目安
- 熱湯にいれて10秒〜1分茹でる
- きゅうりの先端を切り落とし輪切りにする
- ボールに塩水(水500mlに塩大さじ1)ときゅうりをいれて15分おく
- しっかりと水気をしぼる
きゅうりの水分を抜いてしんなりさせることで、味が入りやすくなります。
きゅうりの水気をとるときは、両手でギュッと握って、水がでなくなるまで水分を出し切ってください。
こうすることで、調味料が染み込みやすくなりますよ。
時間があれば、塩もみの前に茹でることをおすすめします。
きゅうり=塩もみを意識しよう!
「きゅうりの塩もみってめんどくさい」
「とりあえず塩かけてもめばいいんでしょ」
今まではこのように考えていた方もいると思います。
でもきゅうりの塩もみをすることで、料理の仕上がりが変わるんです。
きゅうりは塩もみ、さらに水洗いをして、きゅうりのよさを最大限に引き出してくださいね。